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先月登場したブラウザ用文章校正ツール「Microsoftエディター」で誤字脱字を未然に防ぐ

Google Chrome向けの拡張機能「Microsoftエディター」設定画面

Web上でもWordライクな校正機能を手に入れよう。

概要

先月20日頃より、ブラウザの入力フォーム上で機能する文章校正用の拡張機能「Microsoftエディター」の提供が始まっている。現時点で利用できるのは「Microsoft Edge(新)」と「Google Chrome」の2つ。

なお、拡張機能を有効化するにはMicrosoftアカウントが必要となる。

主な機能

Microsoftの説明によれば、以下の機能が利用できるとしている。

無料で利用可能

  • スペル(綴り)チェック
  • 基本的な文法、句読点の用法
  • アドレス別の動作可否設定

「Microsoft 365」(旧「Office 365」)系の購読に要加入

  • 高度な文法と、明確さ、簡潔さ、形式、語彙などに関する文体のフィードバック

使い方

「Microsoftエディター」校正機能の使用例
  1. 拡張機能を上記ページからインストールする
  2. 拡張機能用のアイコンをクリックし、Microsoftアカウントにログインする
  3. 入力されたテキストに誤字や脱字があれば、上の画像のようにヒント等が表示される

Microsoft公式に詳しいガイドが載っているので、必要に応じて参照されたい。

所感

良い点

  • 「Microsoft Word」ライクで扱いやすく、馴染みやすい(ただし、Web版「Word」ほどの多機能ではないとのこと)
  • どんな入力フォームでも原則適用可能である
  • 誤字・脱字の類を事前に教えてくれるので、恥ずかしい単純ミスは減らせる
  • 無料でもある程度までは扱える
  • 新しいEdgeだけではなくChromeでも利用可能なため、事実上macOSやLinuxでも使用できる

いまいちな点

  • Wordを使ったことのある方ならば実感していることだろうが、お節介が過ぎる場合も少なくない
  • 校正機能利用時にMicrosoftのサーバに接続するため、利用端末がオフラインの場合やサーバに障害が発生した場合は利用できない
  • 無料版とサブスクリプション版の境界が曖昧で、どこまで追加でカバーしてくれるのかは不透明
  • 必要に応じてオンとオフを切り替えなければいけない場合があり、結構面倒かもしれない
  • 今後のMicrosoftの動向によっては、校正精度の匙加減が左右される可能性がある

全体的な所感

おそらくは、「ブログの記事やSNS・掲示板等のメッセージ等を、常日頃からパソコンで投稿している」というような方のための拡張機能だと思う。特にSNSにおいては、誤字脱字の含まれたメッセージを投稿してしまうというケアレスミスが日常茶飯事であり、直後に恥ずかしい思いをしてしまうことも少なくない。そういった事案を少しでも減らすのにうってつけなのが、この「Microsoftエディター」であろう。これさえあれば、とりあえず初歩的なミスはほぼ無くせる(ただし、投稿前に全体を確認する余裕は作っておくこと。そうでなければこの拡張機能を利用する意味がなくなる)。

一方、サブスクリプションに加入しているか否かでどれほどの精度格差が生じているかは、いま一つよく分からない。もしかすると、サブスクリプションに加入していれば最新のAI学習に基づくデータが提供される、というようなことなのかもしれない。そうなると、校正の基準も日々変わってゆくのかもしれない。いずれにせよ、精度に関する情報はあまり当てにしないほうが良いのではないか。

今はまだ出たばかりで、機能もごくごくシンプルになっている。しかし、上記ページによれば、Microsoftは機能が強化される旨のことを明言している。そのため、今後いったいどれだけの成長を遂げるか、そういった意味では非常に面白そうな拡張機能である、とは言えるだろう。

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