最近、何かと「鳩行為」が話題になりがちなので、個人的なメモも兼ねて、こちらの記事にまとめることといたしました。新たな学びの一助になりましたら幸いでございます。
この記事の目的
インターネットの生配信や動画配信の世界では、「鳩(はと)行為」という言葉がよく使われます。
しかし、配信文化に詳しくない方にとっては、
- そもそも鳩行為とは何なのか
- なぜそんなに問題になるのか
- 何がマナー違反なのか
が分かりにくいかもしれません。
この記事では、生配信初心者の方にも分かりやすく解説します。

鳩行為とは?
鳩行為とは、ある配信者の配信で得た情報を、別の配信者の配信へ勝手に伝えに行く行為です。
例えば、Aさんの配信で「今から○○というゲームをやる予定です」という発言があったとします。
すると視聴者が、「Aさんが今からこのゲームをやるって言ってましたよ!」とBさんの配信で伝えてくるという行為が起こり得ます。
これが典型的な鳩行為です。
なぜ「鳩」と呼ばれるのか
昔の伝書鳩(でんしょばと)が手紙を運んでいたことから、「配信Aの情報を配信Bへ運ぶ」行為が「鳩」と呼ばれるようになりました。
つまり、頼まれてもいないのに伝言役になる行為を指します。
一見すると親切そうに見えるが……
鳩行為をする人の中には悪意がない場合もあります。
例えば、
- 面白い情報を共有したい
- 配信者同士を仲良くさせたい
- 会話のネタを提供したい
という善意から行われることもあります。
しかし、善意であっても問題になることが多々あります。そのため、「鳩行為」自体を忌み嫌う方も少なくありません。
主な問題点
問題① 配信者の会話や反応を奪ってしまう
配信の魅力の一つは、「配信者が何を知っているのか」「何を知らないのか」「どう反応するのか」を見ることです。しかし、鳩行為によって事前に情報が伝わると、本来起こるはずだった反応や会話が失われます。
例えば、「サプライズ企画」「コラボ発表」「ゲーム内での遭遇」などが台無しになることがあります。
問題② 配信者同士のトラブルの原因になる
配信者同士には、「個人的な関係」「ビジネス上の関係」「企画上の事情」など、様々なつながりがございます。視聴者には見えていない「裏事情」も少なくありません。
そのため、「○○さんがあなたのことを話していました」と勝手に伝えることで、本来必要のなかった誤解や対立が生まれることがあります。
問題③ コメント欄が別の配信の話題で埋まる
配信者は自分の配信を見に来てくれた視聴者との交流を大切にしています。
しかし鳩行為が増えると、「他の配信者の話」「他枠の状況報告」「他配信の実況」ばかりになってしまいます。
このように、本来の配信内容と関係ない話題でコメント欄が埋まってしまう危険性が出てきます。
問題④ デマや誤情報が広がりやすい
鳩行為では情報が伝言ゲームのようになり得ます。
例えば、実際には「やるかもしれない」だった話が、伝わるうちに「やると決定した」になってしまうこともあります。
その結果、「誤解」「炎上」「不要な憶測」につながることがあります。
問題⑤ 配信者が望んでいない場合が多い
多くの配信者は、「他配信の話題を持ち込まないでください」「伝書鳩はやめてください」などとルールで明記しています。
これは決して意地悪ではなく、配信を円滑に進めるためです。
視聴者が勝手に情報を運ぶことで、配信の流れが崩れてしまうのを防ぐ目的があります。
なぜ多くの配信者が嫌がるのか
鳩行為の本質的な問題は、「視聴者が勝手に情報伝達役になってしまうこと」にあります。
現実世界に例えるなら、AさんとBさんがそれぞれ別の部屋で会話しているのに、第三者が勝手に行き来して「あっちでこう言ってましたよ」「向こうはこう思ってるそうです」と報告し続けるようなものです。当事者が頼んでいない限り、たいていは混乱や誤解の原因になります。
そのため多くの配信者は、「他枠の話題は持ち込まない」「伝書鳩はやめてください」というルールを設けているのです。
例外もある
ただし、すべての情報共有が鳩行為になるわけではありません。
例えば、以下のようなケースでは問題にならないことがあります。
- 配信者自身が伝言を頼んだ
- コラボ配信中である
- 企画上の連絡役をしている
- 配信者が歓迎している
いずれにしても、重要なのは配信者が求めているかどうかです。
視聴者が気を付けたいポイント
迷ったときは次の考え方が役立ちます。
- 他の配信者の名前を必要以上に出さない
話題になっていない配信者の名前を突然出すのは避けましょう。
- 他配信の状況を実況しない
「○○さんは今こうしています」と報告し続ける必要はありません。
- 頼まれていない伝言はしない
善意であっても、勝手な伝言はトラブルの原因になります。
- 配信者のルールを確認する
配信者ごとに考え方は異なります。ルールがある場合はそれを優先しましょう。
代表的な事例
鳩行為が問題になる場面は、「単にマナー違反だから」というよりも、実際に配信や人間関係に悪影響を与えるからです。代表的な事例をいくつかご紹介します。
事例1:配信者同士の発言を伝えて対立を招く
例えば配信者Aが、「あの企画については少し考え方が違うかな」と穏やかに話したとします。
それを視聴者が配信者Bの枠で、「AさんがBさんのことを批判してましたよ」と伝えると、Bは真意が分からないまま反応してしまう可能性があります。こうなると、不要な対立や誤解が生じかねません。
これは鳩行為の中でも特に問題視されるケースです。
事例2:サプライズ企画を台無しにする
コラボやイベントでは、「突然の参加」「ドッキリ企画」「サプライズ発表」が用意されていることがあります。
しかし視聴者が、「○○さんが裏で待機してますよ」などと書き込むと、企画の面白さが失われます。これは映画でネタバレをされるのに近い行為です。
事例3:ゲーム配信で位置情報を伝える
対戦ゲームや協力ゲームでは、「今○○さんは東の拠点にいます」「敵はあそこにいます」と別視点の情報を伝える人がいます。
これは鳩行為と同時に「ゴースティング(配信を見ながらゲーム内情報を得る行為)」にもつながります。ゲームの公平性を損なうため、非常に嫌われます。
事例4:コメント欄が他枠の実況になる
配信者Aが雑談しているにもかかわらず、「Bさんは今ボス戦です」「Cさんが配信始めました」「Dさんの枠でこんなこと言ってます」というコメントが続く場合があります。すると、コメント欄の主役が配信者Aではなくなってしまいます。
結果として、「配信の流れが途切れる」「他の視聴者が会話に参加しにくくなる」「配信者が話題を戻す必要が生じる」といった問題が発生します。
事例5:本人が知らない(発表できない)情報を持ち込む
配信者が「まだ発表できないことがあります」と言っている段階で、視聴者が別の場所で得た情報を書き込んでしまうケースがあります。
その結果、「未発表情報が広まる」「関係者に迷惑がかかる」「契約上の問題になる」などのこともあります。
企業案件やイベント関係では特に深刻です。
事例6:コラボ相手への過剰な誘導
Aの配信で、「Bさん呼んでください!」「Bさんのところ行きましょう!」「Bさんもやってますよ!」と繰り返し書き込むケースがあります。
悪気はなくても、以下のような問題が起こりうることは想像できるかと思います。
- 現在の配信を軽視しているように見える
- コラボを強要しているように見える
- 配信者が対応に困る
事例7:炎上情報を持ち込む
近年特に多いのがこれです。
「○○さん炎上してますよ」「SNSで叩かれてます」「暴露されてます」と他所のトラブルを持ち込む行為です。
配信者がその話題に触れるつもりがなくても、
- コメント欄が荒れる
- 憶測が飛び交う
- 無関係な配信が炎上の場になる
などの悪影響があります。
まとめ
鳩行為とは、ある配信で得た情報を別の配信へ勝手に持ち込む行為です。
一見すると親切に見えることもありますが、以下のような問題があるため、多くの配信者・視聴者から歓迎されていません。
- 配信の楽しみを損なう
- 配信者同士の誤解を生む
- コメント欄が荒れる
- デマの拡散につながる
生配信では「その場の配信を楽しむ」ことが基本的なマナーです。
別の配信で見聞きした情報を伝えたくなったとしても、まずは「本当に今ここで必要な情報なのか」を考えることが、配信者と視聴者の双方にとって快適な環境づくりにつながります。
