「大田を元気に! キャッシュレスで市内のお店を応援キャンペーン」ポスター
「キャッシュレスで市内のお店を応援キャンペーン」ポスター(大田市内の某飲食店にて)

大田市、キャッシュレス促進も兼ねての大盤振る舞いです。

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概要

今月1日より来月(2021年8月)末日までの間、代金の支払いにPayPayをご利用になると、最大で30%もの金額がPayPay残高に還元されるというキャンペーンが、大田市の対象店舗にて行われています。

利用対象店舗はPayPayアプリから確認することができます。なお、大型店舗やチェーン店など、一部店舗はキャンペーン適用対象外となっているということです。

還元の詳細

  • 利用金額のうち30%がPayPay残高に還元されます。
  • 一回あたりの還元上限額は2,000円です。
  • キャンペーン期間全体での還元上限額は10,000円です。
  • PayPay残高に還元されるのは決済からおよそ30日後となっています。

なお、他のキャンペーンが同時期に開催されている場合、併用できないことや当キャンペーンの利用ができない場合がございます。ご利用の前に、各キャンペーンの適用条件を十分にご確認くださいませ。

背景

島根県大田市では、他の地方自治体同様、昨今のコロナ禍のために労働力の確保が難しく、消費も落ち込んでいるとのことです。そのため、会計時の作業を少しでも効率化・省力化させるとともに、消費を少しでも上向かせることも兼ねて、官民一体となってキャッシュレス事業を促進させようというのが今回のキャンペーンの狙いです。

大田市などによれば、去年12月から今年1月にかけて、大田市内で同様のキャンペーンが既に行われています。1)その時よりも還元率が上がっている2)他、行政サービスの支払いにPayPayが利用できる3)といったことからも、自治体側の積極的な姿勢が窺えます。

一方、PayPay側も各自治体にキャッシュレス決済導入の働きかけを行っているようです。今回の大田市のキャンペーンもその事業の一環となっています。

私見

最近になって、キャッシュレス決済の普及とともに、その利用促進を目的とした自治体主導のキャンペーンが各地で行われるようになりました。ですから、全国的に見れば大田市の動きはさほど珍しくないと言えるでしょう。しかし、島根県においてこの手のキャンペーンを開催した実績があるのは、現状では大田市と雲南市のみです。4)5) それだけに、上記のキャンペーンなどは、山陰全域においてキャッシュレスの普及促進がどれだけ浸透してゆくかを占う上で、大きな意味合いを持つと言えるでしょう。

今回のキャンペーンが大成功のうちに終わり、他の自治体にもキャッシュレス決済導入の動きが活発化してくれれば、これ以上言うことは何もありません。特に、依然として続いているコロナ禍のために、非接触による決済手段が望まれているという事情もありますから、なおさら成功を祈りたいところです。

脚注

脚注
1 大田を元気に!市内のお店を応援キャンペーン – PayPay
2 前回キャンペーンにおける還元率は20%だったということです。
3 キャッシュレス決済の導入について | 島根県大田市公式サイト
4 雲南市の開催例:がんばろう雲南!対象のお店で最大20%戻ってくるキャンペーン – PayPay
5 ちなみに、私の調べる限りにおいては、鳥取県では自治体主導の開催例がありませんでした。