昭和から令和までを駆け抜けた名コメディアン、志村けん氏を偲ぶ

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今年の3月29日、日曜日。訃報は突然やってきた。

志村けん氏、新型コロナウィルス感染による肺炎のため、死去。享年70歳。

 

志村けん氏と言えば、伝説的コミックバンド兼コント集団の「ザ・ドリフターズ」(以下「ドリフ」)のメンバーとして、長きに渡って活躍していた人物である。当初はただの付き人だったのだが、1974年に同グループのメンバーを辞した荒井注氏と入れ替わりの形で正式メンバー入りを果たし、『東村山音頭』などで一躍お茶の間の人気者になった。ドリフの冠番組である「8時だョ! 全員集合」でも「ドリフ大爆笑」でも、彼の人気は凄まじいものがあった。

1990年代からは単独での出演も多くなった。特別番組『志村けんのバカ殿様』の主演の他、『志村けんのだいじょうぶだぁ』『天才! 志村どうぶつ園』などの冠番組も抱えつつ、近年は「志村魂」なる劇団の座長として、公演を毎年行っていた。

私自身は「全員集合」のことこそほとんど覚えていないのだが、ここ20~30年のご活躍のことは憶えているつもりだ。家族と一緒に、彼が繰り出す様々な「仕掛け」の数々を、モニター越しに目の当たりにしながら笑い続けてきた日々のことは、今でもよく記憶している。

そして、長きに渡ってテレビや舞台に出続けてきた彼のことだからこそ、ある意味で「あって当たり前」のものだった。それが突然、消えてなくなってしまった今となっては、何か少し寂しいものを感じてしまう。

 

そう言えば、1996年頃には死亡説もまことしやかに囁かれていた(その後、本人が直接否定する事態となった)。当時は単なるジョークで済まされていたであろうことだが(本人にしてみればたまったものではない・苦笑)、まさか本当にその説が真実になる日が来ようとは。

同じドリフのメンバーで言えば、2001年に荒井注氏、2004年にいかりや長介氏が鬼籍に入ったものの、加藤茶氏も、仲本工事氏も、高木ブー氏も、今なおご存命である。志村けん氏は、この3名よりも早く、若くしてこの世を去った形となる。

死亡説が「嘘から出た真」になるには、早すぎる気がしてならない。今となっては「タラレバ」だが、もう少し、もう少しだけ長生きをしてほしかった。そして、日本中の方々に、笑顔になれる機会を恵んでほしかった。

 

氏が逝去された後、気持ちの整理がなかなか付かず、自分の思い出を語るのも憚られたのだが、今ようやく、少しだけでも形にできたので、とりあえず良しとしておく。

今夜は、Amazonプライムビデオで『8時だョ! 全員集合』でも見ながら、彼のことを静かに弔うことにしたい。

 

志村けんさん、今まで日本中の方々を笑いの渦に巻き込んでくださって、本当にありがとうございました。ご冥福を心からお祈り申し上げます。

Posted by 稲葉 大和